『  スウィート・スウィーツ ― (2) ―  』

 

 

 

  鯛焼き は 果たしてその日の晩餐の栄えあるデザート となった。

 

博士を囲み 食後の熱いほうじ茶を楽しんでいると ―

 

「 ほいほ〜〜い  デザート でっせえ 〜〜〜 

料理人が 熱々湯気のあがる小型蒸籠を運んできた。

「 うわ ・・・? 」

「 おや 今晩のデザートは点心かい 」

「 あらあ〜〜 なにかしら 」

食卓からの感歎の声に料理人は にぃ〜 っと笑う。

「 ほっほ  熱いうちがオイシイ、と伺ってまんな〜

 ほな 皆はんで頂きまほか 

「 あ グレートの分は ・・・? 」

「 あの御人は 多分 よぉけ酔っぱらって帰ってきますよって

 いりまへんわ。    その分 皆はんで食べまひょ 」

「 あらら ・・・  でも いっか〜〜 」

グレートは 劇団の関係者と旧交を温めにゆき 

当然? 早々に晩ご飯キャンセル の連絡が入っていた。

 

「 えへへ  なにかな〜〜 てんしん ってさ アンマン とか

 ピザマン のことだよね 」

「 あ わたしの好きな ももまん かも〜〜 」

ワカモノたちは わくわく・・・ 蒸籠に手を伸ばす。

「 ほいほい あっついよってお気をつけ〜〜〜 」

 

    ぱか。  ・・・ 蒸籠の中には タイヤキ が鎮座。

 

「 ! あ〜〜〜〜 たいやき だわああ〜〜〜 

「 え???  ・・・ 蒸し鯛焼き??? 」

「 鯛焼き?  ・・・ おお あの甘い魚だな 」

さすが ドクター・ギルモア、 いや ウチの中では 

< 博士 > は 鯛焼きについて知識を持ち合わせていた。

「 ギルモア先生、さすがお目が高い。

 そうでっせ〜〜 これ ジョーはんとフランソワーズはんの

 おみやデス。 熱々にしましたよって どうぞ召しあがってや 」

「 ・・・ あのう これ ・・・ 齧っても いいかな〜〜 」

ジョーがおそるおそる聞く。

「 もちろんでっせ〜    これはジョーはんのお国のオヤツでっせ?

 お好きに召しあがってや〜 

「 あは ・・・ そんなら〜   あち ・・・! 

彼は蒸籠から 手で鯛焼きを掴みあげ  慌てて指を振っている。

「 齧る のね?  ・・・ よぉし〜〜 

パリジェンヌも 両手で鯛焼きの端っこを持ち上げて ―

 

    ぱくり。   〜〜〜 ふぁぁ 熱々〜〜〜〜〜〜

 

「 よ よぉ〜し ぼくも・・・・ あぐ! 」

ジョーも 鯛の尻尾をつかんでアタマから わんぐり〜 かぶり付いた。

 

    〜〜 う ふぁ〜〜〜〜  あ っつあつつつ・・・

 

口の中には熱々の餡子が広がる。

「 んん〜〜  んま〜〜〜〜 」

「 ふぁ ふぁ ・・・ 熱い餡子 美味しいわあ〜〜 」

「 う ひゃ〜  ・・・あ 柔らかい鯛焼き もいいね〜〜 

 蒸したいやき かあ〜〜 あっつ! 

「 ギルモア先生? 捌きほか? 

料理人は 最年長者に気遣う。

「 ああ 大丈夫・・・ 年寄はゆっくり頂くとするよ

 ・・・ ああ おお  これは ウマイ なあ  ・・・

 優しい甘さ というところかね 」

「 博士〜〜〜 アンコって 身体にいいんですよぉ

 ほら 小豆から作るっていうから豆製品だし 

「 ほう ・・・ ? 」

「 この熱々の蒸しタイヤキも美味しいけど 

 お店で焼きたてのパリパリを食べるのも イイですよぉ 

「 なるほどなあ  うむ ・・・ これは美味いなあ 」

「 ・・・ 美味しいわあ〜〜〜 

 ジョー ねえ またあのお店に行きましょうよ 」

「 そうだね〜 次はクリーム鯛焼き 買おうか 」

「 え。 くり〜むたいやき???  そういうのもあるの? 」

「 ウン。 チーズ鯛焼き もあるって。

 ま〜 ぼくはふつ〜の、尻尾までアンコが詰まったヤツを

 齧るのが好きだけど さ 

「 ふう〜〜ん  なんかすごく奥が深そう ・・・ 」

「 ふむ ふむ  ・・・ これは優しい甘さ  だな

 この地域の特産かい? 

「 え〜〜〜 どうだろ?? 鯛焼きって日本中にあると思うな〜〜

 張大人〜〜  蒸しタイヤキ、美味しかったデス 」

「 ほっほ〜〜  そりゃよかったで 

 ジョーはん どんどん地元のオイシイもん、教えてや〜〜 」

料理人は 意欲満々〜〜  近々開店する彼の飯店を

盛り上げようと いろいろ試行錯誤している最中なのだ。

この夜のスペシャルなデザートに 食卓はおおいに賑わい

食後のリビングは ま〜〜〜ったりした和やかモードだ。

 

「 ジョー。 今日 とっても楽しかったわ〜〜

 ありがとう!  またいろいろ教えてね 」

「 あは ・・・ ぼくでいいのかなあ 」

「 地元民の意見が一番適切じゃろうて ・・・ 

 ワシらも この近辺の様子をあれこれ学ばんといかんな。

 コズミ君に頼ってばかりおらんで ・・・

 積極的に 地域に参加しよう 

「 わ あ ・・・ ぼくもあんまし知らないけど・・

 この辺りは のんびりしてていいっすよ 」

「 そうね ねえ またオイシイもの、教えて 」

「 あは ・・・ 安いもん ばっかだけど・・

 あ フランソワーズ〜〜 今日のあのチーズ! 

 すっご〜〜〜いオイシイね! ほら あの牛さんが笑ってるヤツ 」

「 ラ・バッシュ・キ・リ の?  うふふ わたしも大好きだから

 たくさん買ってきたの。  あ 食後にちょっと食べてみる? 」

「 わあ いいの? 」

「 いいと思うわ  おつまみ みたいだし・・・ 」

彼女はさっとキッチンまでゆくと 冷蔵庫から様々な色のキューブを

袋いっぱい 出してきた。

「 ここのフロマージュ、家族みんなが大好きでね  いつも買ってたわ。  

 わたしは ジャンボン・・・ハムのが好き 」

「 ぼく ブラック・ペッパーかな〜〜  ・・・ふ〜ん?

 ねえ この赤いのは なに? 」

「 あ〜 これは トウガラシ ね。 ピリっとするわ 」

「 ホント?  〜〜〜〜 ん〜〜 ☆ あ うま〜〜〜 」

「 ふふふ ジョー お気に入りね 

「 え〜〜 だってさ こんなにいろんな味のチーズってあるんだ?

 日本だと せいぜいワサビ味 くらいかなあ 」

「 キューブのはそんなに高くないし たくさん食べられるわよ 」

「 うわお〜〜  あ ねえ フランス・パン 買ってきたじゃん?

 あれでさ、このまえ作ってくれたサンド、また作ってくれる? 

 ほら ハムとチーズのヤツ 」

「 あ カスクード?  ええ いいわ 

「 それでさ その時にパンにカラシ・マヨネーズを塗ってみて?

 超〜〜〜〜 ウマだから 」

「 カラシ・・・?  ああ マスタードね? 

 そうなの〜〜 やってみるわね 」

「 うふふふ〜〜ん♪   ああ また皆 来ないかなあ〜〜

 皆でさ 自慢の味 とか教えあったら楽しいよね 」

「 そうねえ ・・・ 

 でもね ジョー。 この国の御飯は本当にオイシイわ。

 果物もお菓子も よ。 わたし 皆に教えてあげたいわ 」

「 え   そ  そう?? 」

「 そうよぉ  ジェットにはね ポップコーンとポテチだけが

 スナックじゃない って教えたいし。

 ピュンマなんか ガリガリ君系アイスに感激するわよ 」

「 あ〜〜 そうかも 」

「 ね!  今度 皆が集まったら 日本のオイシイモノ大会

 しましょうよ 」

「 あは ・・・ いいかも〜〜〜

 あ でも アルベルトなんか  ドイツが一番だ! っていうかも」

「 ん〜〜〜 どうかしら。 彼は今 練り羊羹 に撃沈してるわね 」

「 え ・・・ 羊羹?  ぼく あんまり得意じゃないんだけど

 あれって 甘すぎない??  

「 そこが好みみたいよ? コズミ博士とね 碁を打っているときに

 お茶受けで頂いて ・・・ 病みつきになったんですって 」

「 へえ〜〜〜〜   羊羹は004のお気に入り かあ 」

「 ふふふ なんか楽しいわね 」

「 そうなんだけど ・・・ ぼくだってさ 皆の国のオイシイもの

 とか知りたいな〜 

「 あのね たいていのモノは トウキョウで食べられるって。

 これは 張大人とグレートが言っていたわ 」

「 へ〜〜え ・・・ ぼく トウキョウは詳しくないよ

 地元しか知らないもん。 

「 その地元に こ〜〜〜んなにオイシイものがいっぱいあるわ!

 ねえ 今度 地元の商店街に行きたいの。

 いろいろ・・・お店のヒトに お勧めの美味しいもの を

 教えてもらいたいわ 」

「 あ いいね〜〜  皆で宴会したいな〜〜 

 あ 花見の頃に皆を呼ぼうよ  

「 はなみ ・・・って 桜が咲く頃でしょ?

 いいわねえ〜〜 えっと 四月くらい? 」

「 あ この辺りはねえ 温暖だから三月の末には満開かも〜 」

「 うわあ 楽しみ〜〜〜 」

「 海岸に降りる反対側さ 山になってるじゃん?

 あそこにいっぱい桜 あるよ。  皆で花見宴会しようよ〜〜

 レジャーシートもってさ 弁当とお菓子もってさ♪ 

「 すご・・・ あ〜〜 はやく春にならないかしら ! 」

 

     は〜るよ こい  は〜やく こい  ・・・

 

ジョーはにこにこしつつ なんだかちょっと不思議なハナウタを

唄うのだった。

 

 

 

 ― < 皆で集まる日 > は 桜を待たずにやってきた。

 

       それも 突然。 歓迎したくないカタチで。

 

つまり ― 突発的にミッションが発生し

期せずして全員が集まることになったのだ。

 

 

         ゴ  −−−−−−

 

深夜 ドルフィン号は地下格納庫から出航、しばし潜航を続け

やがて かなりの沖合で浮上 ―  即 飛行形態に移った。

 

「 ― おし。 自動操縦 切り替えるぜ。  ヤツらは ? 」

赤毛のメイン・パイロットが ば・・・っと脚を組み替え

レーダー担当に声をかける。

「 当機は察知していないな。  ひたすら陸地を目指してるね 」

「 ― 小規模だわ。 編隊になってない。

 超小型飛行物体 二機。  他は無人偵察機 数機。

 ・・・ これより沖合には  ・・・ なにもいないわ。」

「 ん〜〜〜 海中も だな。 魚の群れがいるけどね 」

レーダー  ソナー ともに 見落としは ない。

加えて 003の超視覚・聴覚が 丹念に情報を拾った。

現時点で掌握できるデータを全て収集し吟味した後

004は司令塔としての決断を下した。

 

「 当機はいずれ察知される。 この付近の海上に待機。

 岩礁に近い無人島がある。 そこで迎えうつ 

 陸地から 出来る限り離れる 」

 

「 了解 」

すぐに全員のリプライがあった ―  と思ったのだが。

 

   「 え。   それって ・・・ この辺りの島のこと? 」

 

サブ・パイロットが声を上げ振り向いた。

「 ??? 」

全員が 彼に注目だ。

「 うん ・・・ え〜と 島っていうより岩礁だな〜

 もちろん無人、名前もないね、ナンバーはついてるみたいだけど 」

レーダー担当は さささっと仔細な情報を開示した。

「 でも 島 だよね? 」

「 まあ ね。 一応 この国帰属だね〜 

 あ〜 海底に火山があるから ― なにかあったら活動を

 誘発しておけば ―  海底火山が噴火した、になるさ 」

「 ― でも 今は 島 だよね 」

「 そう だが。  なぜこだわる? 

珍しく 主張をする新人に司令塔氏が問うた。

「 あ〜 ・・・ もうちょっとで 公海 だよね? 

 このままドルフィン号で誘き出してさあ

 海上でドンパチやったら  どうかな 」

「 なんでだよ〜〜  燃料だって無駄になるじゃんか 」

メイン・パイロットは容赦なく言う。

「 岩礁でも地上で待ち伏せした方が合理的だ 」

「 ・・・ん〜〜 でもさ あの  いろいろ ウルサイよ?

 ほら あの〜〜 EEZ外にした方が ・・・ 」

「 めんど〜じゃんか〜〜〜 

「 あ ぼくが 囮になって誘い出すし 」

「 そのテの行動は厳禁。 実践はドルフィン号で だ。 」

「 あ・・・ ごめ ・・・ ん ・・・ 」

「 009  どうして海上に いえ あの岩礁での戦闘に

 反対なの 」

「 え  あ〜〜 反対っていうか〜〜〜  他の場所の方が 

「 つまりは 反対だろ?  岩礁になにかある? 」

レーダー担当 と ソナー担当 が正面から訊いてきた。

「 ・・・ あ  の ・・・  」

「 はっきり言え 」

「 ごめん  004 ・・・ 

 あの岩礁 さ。    渡り鳥達の中継地なんだ ・・・ 」

「 は  ? 」

「 ・・・ あの辺り 無人島 とか 大岩 とか あって。

 海鳥がたくさん生息してるはずなんだ 」

 

     ・・・ ・・・・・・  〜〜〜〜〜〜〜

 

コクピット中に なにかため息にも似た、いや 少しほっとした吐息にも似た

空気が 充満した。

 

「 進路変更。 レーダー、ソナー  海上での交戦地を探ってくれ 

「「 了解 」」

「 パイロット、 最少燃料での行動経路を調べろ 」

「 あ〜 ・・・ ジョー お前 計算やれ 

「 え 」

「 オレぁ 海図、調べるぜ 

「 ・・・ あ うん 」

「 おらおら〜〜〜 とっととやれ〜〜 」

「 りょ りょうかい〜〜 」

 

たちまち新たな進路が決定し ドルフィン号は移動を開始した。

< 敵さん > は まんまと誘いに乗ってくれた。

( ・・・ どうもかなり 単純なテキさん だった? )

 

     ゴ −−−−−−−  ・・・・・

 

交戦域と決めた上空で ドルフィン号はステルス仕様で待機している。

「 来た! レーダー範囲に入ったよ っ 」

「 編隊仕様 報告します 重爆撃機○機 無人偵察機○機 ・・・ 」

レーダーとソナーの前から ほぼ同時に声が上がった。

それとともに 全員の脳裏に大量のデータが送信されてきた。

 

「 全武器ロック解除。  ステルス仕様解除 」

「 お〜らい☆  ・・・っと 」

メイン・パイロットは 司令塔からの指示の操作をすると ―

 

「 ― ジョー。 代われ。 」

 

突如 ジェットはメイン・パイロット席を立った。

「 !? な なに?? 」

「 代われっ  お前 今からメインだ。

「 だ だ だって ジェット 君が 」

「 オレ 今から 攻撃に出る。 ドルフィンは お前 やれ 」

「 え〜〜〜〜〜〜 」

「 ゆくぜ ! 」

「 え  うわ〜〜 あ 」

ジョーは 襟首を掴まれメイン・パイロット席に放り込まれ ― 

あわてて操縦桿を握り 計器に目を走らせる。

 

「 出るぜ 」

「 ― 了解 」

司令塔 は 短く応えただけだ。

たった一言で 赤毛のアメリカンはコクピットから  ― 出撃した。

 

    うそ〜〜〜 なんとか言ってくれよぉ〜〜

    ・・・ これって単独行動 じゃね〜の〜〜???

 

    え〜〜〜 皆ぁ〜〜〜

    ドルフィン号で闘う って決めたじゃ〜〜ん

 

ジョーは必死の視線をコクピット内に走らせた  が。

・・・ 応援と同意の雰囲気は  まるでなかった。

    

    ・・・ え  ・・・ お〜〜〜い ・・?

 

他のメンバー達は異を唱える声もなく ― 全員が淡々と

自分の任務を遂行しているのだ。

 

「 メイン・パイロット! しっかり前を見ろ!  」

たちまち司令塔から怒声が飛んできた。

 

       ひえ〜〜〜〜〜〜 うわ〜〜〜

 

ジョーは 操縦桿を握りしめ 必死で計器を見つめた。

― ここはもう ・・・ やるっきゃない  のだ!

 

「 ・・・・・・! 」

「 ・・・! 」

迎撃前には 短い言葉の応酬があったが すぐにコクピット内は

計器の音と銃撃の衝撃だけが響くようになった。

声という音声でやりとりされる情報を はるかに超える量が

各自の脳で直接やり取りするのだ。

 

「 ・・・ う  うわああ〜〜〜〜 」

 

ジョーが今まで経験したことのない 超〜〜〜多量の情報が

秒単位で脳裏に流れ込んできた。

 

     う うわうわ ぁ ・・・・

     ・・・ アタマ パンクするぅ〜〜〜〜

 

     ・・・ え?

 

≪ ジョー。 落ち着いて。 自分に必要な情報をまず拾うのよ ≫

≪ ・・・ ふ フラン〜〜〜 ≫

≪ 009!  僕達が示す航路にドルフィンと進めるんだ ≫

≪ ぴゅ ピュンマ 〜〜〜 ≫

 

温かい励ましのお便り を拾い ほんのちょっとほっとした。

 

≪ お〜〜い 細かいヤツはオレが引き受けっからよっ

 おめ〜らは でっかいヤツ やれ〜〜〜 ≫

≪ じぇ じぇ ジェットぉ〜〜〜〜 そ 外から?? ≫

≪ おらおらおら〜〜〜 ゆくゼぇ〜〜〜 

≪ ジェットぉ〜〜〜 だ 大丈夫 ? ≫

≪ おめ〜 誰にモノ言ってんだ??

 オレ様は ジェット様 だぜ〜〜〜   いくぜっ 

≪ う わあああ〜〜〜〜〜〜 ≫

 

目の前、 いや ドルフィン号のすぐ前を高速で

打っ飛んでゆく赤毛の姿を射た時 ジョーは いや 009は腹を括った。

 

     ―  やるっきゃない。

     おし。  ・・・ ぼくに出来るコトを する!!!

 

     じぇ ジェットに 負けてたまるかあ〜〜〜

 

引っ込み思案が 一旦決断すると  それはとてつもなく強硬になる。

 

       ぎゅ〜〜〜〜〜〜〜ん  どどどど ・・・

 

          ががががが  どか〜〜〜〜んっ !!!

 

ドルフィン号は勢いよく旋回し攻撃を始めた。

 

 

 

           **************

 

 

 

「 腹 へったぁ〜〜〜〜〜 !!! 」

ジェットはリビングに入るなり 両手を上げてソファに撃沈した。

「 フラン〜〜〜〜  ナンか 喰いモノ〜〜〜 

 ミッションの後ってよ〜   なんでこんなに 腹 減るんだあ〜〜〜 ? 」

「 ふふふ   今 オヤツ だすわ〜〜〜 」

キッチンから 明るい声が聞こえる。

「 な〜〜 ポテチ ある?? ばりばり喰いたい〜〜

 ポップコーン フライパンいっぱい作ってくれやああ〜〜〜 」

「 おい !  ソファの上に靴を乗せるな 」

相変わらず冷静な声も聞こえる。

「 ああん?  ・・・ オッサン こまけ〜こと いうなあ 

「 お前には こまけ〜こと かもしれんが。

 俺には不愉快だ。  その汚いバスケット・シューズを脱げ 」

「 う〜〜〜〜〜  も〜〜〜 うっせ〜〜な〜〜〜〜 」

 

     ドゴン ドゴン ・・・ 汚れたシューズが床に転がった。

 

「 はい お待たせね。 ジョー 御推薦のポテチ よ 」

お盆にキッチン・ペーパーを敷き その上にポテト・チップスが

山盛りになっている。

「 うっほ〜〜〜〜  うまそ〜〜〜 」

「 うふふ ・・・ ね ただのポテチじゃないの。 」

「 へ?? 」

「 まあ 一枚 食べてみて 

「 ?  ん  〜〜〜〜〜〜〜 !??!?   なんだ こりゃ〜〜 」

ジェットは ポテチを一枚、齧って歓声をあげた。

「 ピザ味 じゃんか〜〜〜〜 」

「 そ♪ これ ぼく イチオシなんだけど〜〜  ど? 」

ぱりぱり・・・ 自分も齧りつつジョーがドヤ顔している。

「 !!! おい これ どこの密売品だ???  

 ジョー〜〜〜 てめ〜 どこから仕入れてきたんだよぉ〜〜 」

「 やあだ ふつ〜にスーパーで売ってるわよ 」

「 そ♪  ねえ なかなかだと思わない? 」

「 〜〜〜〜〜〜 」

ジェットは 返事をするのも惜しいらしく 口中をポテチで

満杯にしている。

「 ふふ〜〜ん  ねえ アルベルト どう? 

「 ふん ・・・ なかなかの味だな 俺はこのワサビ味だ。

 これは酒のつまみにいい 

「 えへへ〜〜〜  他にもいっぱい買ってきたよぉ〜〜

 ポピュラーに バーベキュー味 とか 梅干し味 とか。

 海苔塩ももちろん さ 」

「 〜〜〜〜  んめ 〜〜〜〜  」

「 これは なんだ??  甲殻類の味がするが 」

アルベルトが 短い棒状のスナックを摘み怪訝な顔をしている。

「 あ・・・ それさ〜〜 かっ〇えびせん だよ〜〜 」

「 えびせん?  海老が入っている煎餅か? 」

「 あ〜〜〜 海老・・ は入ってるかわかんないけど。

 海老味だよね〜〜 ぼくも大好きさ 」

「 ふん ・・・ これもビールの摘みになるな 

「 ・・・ふふふ  とまらなくなるよ〜〜〜 

「 どれだ〜〜〜 オレにも食わせろ〜〜〜 」

ジェットはポテチの袋を持ったまま こちらに寄ってきた。

「 これだよ  枕くらいの袋もあるんだ 

「 ( ぱりぱりぱりぱり )    うっめ〜〜〜〜〜〜 

 なあ これも持って帰るぜ〜〜〜

 ジョー 明日 スーパー、付き合え。  買い占めてやる 」

「 後からまた送るよ そんなに珍しいモノじゃないし。

 チビッ子も みんな 知ってるよ 

「 おめ〜ら こ〜〜〜んなうめ〜〜 ポテチ や スナック

 喰ってんのかあ ・・・ いいなあ〜  」

「 あは・・・ たくさん買って帰りなよ。

 地元の商店さんも喜ぶさ 

「 ふ〜ん    ・・・ あ 零しちまった ・・・ 」

ジェットは足元に散らっばったポップコーンやポテチの破片を

ささっと拾い集めた。

「 ごみ箱 ここだよ 」

「 あ   い〜んだ 」

 

    カラリ。    カササササ −−−

 

ベランダへのサッシを開け 庭に近いところに撒いた。

「 ?? なに? 」

「 あ〜  ここ 鳥 くるだろ 」

「 とり?  ・・・ スズメとかカラスとか 来るかな 」

「 アイツらにも分けてやんね〜とな〜〜 」

「 へえ ジェットって動物愛護? 」

「 あん?    いや その  ―   オレのダチだから。    鳥は よ 」

「 ダチ ?  ああ トモダチってこと? 

「 ―  ん 〜〜〜 」

赤毛は 何気にソッポを向いてしまった。

 

「 あ ・・・ そっか〜〜 」

 

あの時 ― だから メイン・パイロットは 迎撃地点の変更に応じたのだ。

仲間たちも それを承知の上で 反対しなかった・・・

 

      えへ ・・・ えへへ

      みんな いい〜〜〜ヤツじゃん♪

 

ジョーは身体の奥から ほわほわ〜〜〜っと温かい気持ちが

湧き上がってきた。

 

      みんな〜〜〜 好きだあ〜〜〜 

      楽しんで帰って欲しいなあ

 

え〜〜と・・・ ジョーはカレンダーを調べる。

「 うん 週末だね   皆でさ 縁日 行こうぜ ! 

「 えんにち ・・・?  なあに それ 」

「 うん。 おいし〜〜もん あるよ !

 縁日じゃなくちゃ 食べられないんだ 

 皆で 繰り出そうぜ〜〜  ぜ〜〜〜ったい気に入るって! 」

 

ジョーは 自信満々で仲間たちを見回した。

 

Last updated : 02.28.2023.        back      /     index    /   next

 

************    途中ですが

え〜〜 なんてことないハナシの続きです。

で まだ終わりません。

ピザ味のポテチ とか 練り羊羹好きのガイジンさんって

多いんですってさ (^^)/